両立

「恋愛・結婚・出産・育児…それらと自分がやりたい仕事の両立は出来るか」と云う話しが出たので、自分なりにもう一度考えてみる。結論から言うと私個人の経験から、すべて100%こなすのはとても大変である。仕事もパートや、ただ稼ぐだけではなく、一線でバリバリやる。子供がいるからというエクスキューズとかはなしで…と云う意味である。

これは、環境と犠牲と信頼と放棄のバランスである。これらのエッセンスを少しずつ混ぜたら両立は可能かもしれない。あとはもちろん経済的状況もある。

これは私の経験であり誰とも比較出来ないが、私には娘がいる。彼女をかなり犠牲にした。怪我をして救急病院に運ばれても、熱を出して倒れても側にいてあげれなかった。第一彼女が私を欲する時は、多分いつも側にいなかったかもしれない。しかし、彼女は私の舞台姿が好きだし、誇りに思ってくれている。彼女の「今日の舞台も頑張ってね」は、一番のビタミン剤だ。「ママがいなくて可愛そうね」が一番聞きたくない言葉だったという。「ママが一番好きな事をしているのを見るのが一番好き」と言ってくれた。

家には1年の半分以上いないので家の事は出来ていない。かなり前にギブアップしている。もう15年以上、自分で掃除をしていない。掃除をして貰っている。専門の人に毎週来て貰っている。主婦も止めた。離婚した。これにはまた別の理由があるけど、お互いもっと素敵な関係を続ける為には離婚が一番健康的だった。それでも家族という事には変わらない。私と前の夫が夫婦じゃなくなっただけだ。

育児にもかなり出費が出た。私が始終いないのだから、万年ベビーシッターが必要だった。ツアーにも小学生低学年までは出来る範囲どこにでも連れて行った。娘は4歳でアメリカ横断公演を経験している。舞台袖で寝かせ、ゲネも本番も観せ、楽屋で遊ばせ、夜遅く食べに行き、また翌日違う街に移動する。そんなツアー生活を私といれるからと、娘は喜んでついて来た。ローザスのダンサー達にも沢山可愛がって貰った。

すべて完璧にこなそうとすると無理が出る。諦めれるものは諦めた。放棄した。出来ないという事にした。やりたくないという事にした。

一線でやり続けるには犠牲にしなくてはいけない事が沢山あり、すべてに良い恰好しいでは、そのレベルで終わってしまう。妥協するものさせないもの、犠牲にするものしたくないもの、そこら辺の判断と決断なんだと思う。

経済的に恵まれていたとしても、娘の寂しさは報われなかったと思う。

こういう極端な生活の仕方や考え方が日本で出来るかどうかは分からないが、経済的にすべて整ってから結婚すべきとか、出産を考えなくてはいけないという、環境や建前や習慣は良くない。そういう社会も良くないが、一番の問題は自分達の頭の中だろう。今日明日変わる事ではないというのは分かる。少子化問題を悪化させている理由でもある。結婚をしてから子供をつくるという考え方もおかしい。女性の社会進出も出産後すべて空中分解なら、どこをどう見て経済大国日本なんだろうか。

フランスやベルギーには少子化問題がない。カップルの全員が結婚していない。子供がいるカップルも皆が皆、結婚していない。結婚という価値に頼る必要がないんだと思う。

両立は大変だが、自分の仕事を家族に認めてもらい、出来る事、出来ない事を言い、時には思いっきりやっている事を保留してバカンスを取る。そういう素敵な生き方をしてる友達が周りに沢山いる。

時間がないのではない。時間は自分で作るものだ。

今日娘は高校を卒業式する。私はロンドン公演中なので、ロンドンーブリュッセルを往復する時間は作れず、やはり卒業式には出席出来ない。

 

 

 

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両立」への2件のフィードバック

  1. お嬢さんの高校ご卒業、おめでとうございます!
    2ヶ月前に高校3年生の担任として彼女たちを送り出し
    そして今年も高校3年生の担任として送り出す準備をする毎日です。
    一つ思っていること。日本人の親御さんは過保護すぎます。
    自分で選び、選んだことに責任をもち、選んだ道を自分の意志で進んでいく。
    信念を持ってダンスの世界で生きていFUさんの姿は
    お嬢さんにとって目標となる生き方なのではないでしょうか。

  2. 日本では出来ない、と思い込み、言い聞かせ、諦め、言い訳としているだけのこともあるとおもいます。

    現に私の母は、地方公務員でありながら、その当時ではありえないほどの仕事をし、女性で初の課長になり、定年の60歳となると同時に自分で会社を設立し、現在70歳現役。子供の頃の私の夕食はお手伝いさんか父。小学校5年の時には、ハンバーグ作っていたw 何故ハンバーグだったかというと、母の好物で、とにかくこれだけをずっと習わされていたw でも楽しかったなぁ〜 がんばって仕事している両親を見るのは、何の苦でもなかった。なんだかんだ、子供も忙しかったしね。

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