リールにて

1ヶ月振りにホテル生活に戻りほっとしている自分がいる。8月末に引っ越して、今回初めて1ヶ月間、やっと新居に毎日住んだのに、こうしてホテルに来ると、ほっとして良く眠れる。まず、周りに最低限のものしかないのが好きだ。生活感がないのが良い。機能的で変に私に助けを求めていない。洗濯の山も食器の汚いのも見えなくていい。生活音がないのが良い。1年の半分をホテル生活で過ごしているので、家に帰るとほっとする部分も、もちろんあるが、やらなきゃいけない事の方が多い。他国で自分が外国人になるのも好きなのかもしれない。

舞台という何もない空間を、埋めたり省いたりしていると、私の私生活では、最低限の物だけに囲まれて生活したくなるようである。私のブリュッセルの部屋はホテルの部屋みたいに殺風景と良く言われる。私にとっては本が沢山詰まっている本箱も、服が沢山詰まっている洋服ダンスもある部屋なのにね…それでも何もない部屋の印象になるらしい。

今週は北フランスのリールでローザスの80年代の作品を4つまとめて発表している。80年代の作品を再演しているのである。もちろん作品によっては新しいダンサーが踊っている。しかし、新しく創るのではなく、昔の作品を伝承するという作業は、ある意味ではとても大切な事だと上演の度に感じるのある。まず、DVDでしか観ていない世代が増えてしまった。生で観て貰いたい。オルガナイザーも世代が変わり生で観ていない、生で観て貰いたい。踊っているダンサー達にとっても良い勉強になる。この事でオルガナイザーは、ローザスの新作や80年代の作品の両方を紹介する事が出来るというのは興味深い事である。売る側も観る側も踊る側もである。

毎日新しい作品、音楽、本、映画、商品等が出回り、ほんのひと掴みのものが残る。消費されないものもある。新しいものは創りたいが/作りたいが、こんなに創っては捨て、忘れられての短いスパンの繰り返しは正しいのだろうか。

本物はいつまでも新しい。

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